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大学中退後に専門学校に入学するメリット・デメリット。費用や選び方も解説
最終更新日:2024年9月5日
大学に入学したものの「授業内容に満足できない」という理由で中退を考えていたり、すでに中退して「これからどうしようか?」と悩んでいる人は、専門学校への入学も選択肢の一つです。
専門学校は、公立・私立合わせて全国に3,000校以上あります。
専門学校は、その名前の通り「専門的な知識や技術を学ぶ学校」なので、企業から即戦力として期待されていて、また大学では取得できない資格を取得することもできます。
学校や学科によっては、国から受講料の補助を受けることもできますし、さまざまな奨学金の利用もできます。
「憧れていた職業がある」「専門的な技術を身につけたい」という具体的な目標があるなら、専門学校への入学も考えてみましょう。
ここでは、
- 大学中退後に専門学校に通うメリットとデメリット
- 大学中退者が専門学校を選ぶときのポイント
- 大学と専門学校の違い
など、大学中退後に専門学校に通うことを考えている人に役立つ情報を詳しく解説します。
大学中退後に選べる進路
大学中退後には、専門学校以外にも「就職する」「資格を取得する」「他大学に編入する」など選べる進路があります。
以下の記事で、大学中退後に選べる進路を紹介しているので、まだ進路を決めきれていない人はこちらも参考にしてください。
大学中退者が使っている就職サイト(就職エージェントと求人サイト)を、人気順に3位まで紹介します。
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1.大学中退してから専門学校に入学する人はいるの?
大学中退をしてから専門学校に入学する人は、少なくありません。
大学で学べなかった興味があることを、専門学校で学び就職を目指そうと考える人がたくさんいるからです。
専門学校には、高校卒業後すぐに入学する人だけでなく、「大学中退者・大卒者・社会人経験者・フリーター経験者」などさまざまな経歴の人が通っています。
ですので、「大学中退後に専門学校に通うと浮いてしまうのでは?」と心配する必要はありません。
しかし、専門学校についてよく知らないまま入学すると、「イメージと違う」と後悔する可能性もあります。
そういったことを避けるためにも、これ以降の解説をよく読んで、専門学校に入学するかどうかを決めてください。
2. 大学中退後に専門学校に通うメリット
2-1. 専門学校で学んだことを活かせる仕事に就職しやすくなる
専門学校は、特定分野の実践的な知識や技術を学ぶことが目的で、国家資格取得が強みの専門学校も多く存在します。
そのため、「理容美容専門学校卒なら美容師」というように、専門学校で学んだことをそのまま活かすことのできる仕事には格段に就職しやすくなります。
専門学校卒の人材を採用したい企業は、学歴や学力ではなく、その仕事の知識や技術がどれだけ優れているかを重視しているので、大学中退学歴が採用に影響することはほとんどありません。
実際に、大学中退者も多く通っている大阪航空専門学校でも、就職率は99%、そのうち96%は航空関係の仕事に就職することができています。(2017年1月末の実績)
以下の記事では、「大学中退者が専門学校に入学すること」や、「専門学校の魅力」について、大阪航空専門学校にてインタビューしているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
また、大学の就職活動では、学生から企業へ応募するのが一般的ですが、専門学校では、即戦力が欲しい企業から求人が届くことが多いことも大きなメリットです。
2-2. 大学中退者は通う期間を短くできる専門学校がある
大学中退前に取得した単位を利用し、通常より通う期間を短くできる専門学校があります。
例えば日本医歯薬専門学校では、大学で取得した単位を活かすことで、本来は3年間通う必要のある視能訓練士学科を、1年間で卒業することができます。
この学科では、大学の単位が一定数あれば、1年間で医療系国家資格である「視能訓練士」の資格取得を目指すことができます。
視能訓練士は、眼科での視機能の検査や矯正、視機能が低下したロービジョンの支援などを行う仕事です。
公式ホームページでは、必要単位数など詳しい情報が載っているので、ぜひチェックしてみて下さい。
また、大卒者や大学中退者は、大学に入れるだけの学力があったと評価され、筆記試験や面談を免除してくれる専門学校もあります。
専門学校の入学試験はそれほど難しいものではありませんが、試験や面談にかかる費用も免除になるので、少しでも費用や手間を抑えたい人にとって有難い制度です。
2-3. 専門学校に入学後、大学へ編入することもできる
編入とは、これまでに取得した単位を活かして大学の途中学年に進学することを言います。
大学から別の大学への編入をイメージする人が多いですが、専門学校から4年制大学へ編入する人も珍しくなく、大学中退→専門学校進学→大学編入ということももちろん可能です。
編入試験は、受験する大学や学部によって試験内容は異なりますが、一般入試より科目数が少ないのが特徴です。
編入をするには、志望する学部の専門分野の知識(中国語学科志望なら中国語の知識など)が必要なことが多いので、今から編入を視野に入れている人は編入したい大学の試験情報を調べておくのも一つの手です。
3. 大学中退後に専門学校に通うデメリット
3-1. 専門学校も中退すると就職が更に厳しくなる
大学でも専門学校でも、中退すると就職活動においてマイナスな印象を持たれがちですが、1度の中退であれば、面接で挽回することは可能です。
しかし、2度も中退歴があると、面接でどれだけ受け答えが上手くできても、
「辛い状況で頑張ることができない人」
「採用しても想像と違ったと言ってすぐに辞めてしまうだろう」
といった印象を持たれて、就職することは極めて難しくなってしまいます。
基本的に専門学校は大学よりも忙しく、遅刻や欠席も大学のように自由にはできません。
また、大学と比べて修学年数が少ない専門学校も多いため、学校生活に慣れてきた頃には卒業や就職に向けての準備を進めていかなければなりません。
「大学中退よりはいいか!行けそうな専門学校にとりあえず行ってみよう」という曖昧な考えのまま入学してしまうと「毎日、忙しすぎて大変」などと、学校生活を楽しむことができず最終的に専門学校も中退してしまったとなりかねません。
大学中退者は、「大学を中退しているからこそ、専門学校は絶対に卒業する。」という強い意志を持って進学しましょう。
3-2. 専門学校と関係のない仕事への就職は不利になる
専門職種への就職には有利になる一方で、専門学校で学んだ分野とは全く関係のない仕事に就職するのは困難になります。
例えば、大学中退、看護専門学校卒の人が事務職を希望した場合、
企業からすると、「大学を中退してまで看護専門学校に進学したのに、どうして事務職を希望しているのだろう?」と疑問に感じます。
いくら志望動機をうまく話せても、「大学でも専門学校でもやりたい仕事が見つからず、なんとなく事務を選んだのかな」などと思われ、面接官を納得させるのは難しいです。
高校卒業後、すぐに専門学校に進学した人でも、専門学校で学んだことと関係のない仕事に就くのは難しい中、大学中退という学歴が入ると、ますますキャリアに一貫性がなくなってしまいます。
大学中退者が専門学校に通う際は、専門学校と関係した仕事が本当にしたいのかをよく考えた上で入学するかを判断しましょう。
また、就職活動では年齢も重要な判断材料になるので、専門学校に入学するなら大学中退後早めに入学をして、20代半ばくらいまでに卒業できれば、より就職できる可能性が高くなります。
3-3. 専門学校卒は大卒より最終学歴と給与が低くなる
現在現役大学生で、専門学校に通うために中退を考えている人は、最終学歴が大卒ではなく専門卒になることも頭に入れておきましょう。
資格やスキルが身に着けられるのは専門学校の強みですが、一般的に学歴としては大卒が優位に扱われます。
どんな大学でもいいという訳ではありませんが、求人の応募条件を「大卒以上」としている企業や、大卒の方がキャリアアップしやすい企業も多いのが現状です。
良い大学出身だからといって仕事ができるというわけではありませんが、それなりの大学を出ている=基礎学力があり仕事でも機転が利いたり、覚えが早いだろうと思ってもらえるからです。
また、専門学校卒の初任給は、高専・短大卒と同程度になることが多く、全職種を平均すると大卒より平均3万円弱給与に差があります。
平成29年の学歴別初任給(男女計)
学歴 | 初任給 |
---|---|
大学院修士課程修了 | 233,400円 |
大学卒 | 206,100円 |
高専・短大卒 | 179,200円 |
高校卒 | 162,100円 |
出典:厚生労働省「平成29年度賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給(厚生労働省)」
上記はあくまで平均で、職種によっては専門学校卒のほうが高い給与の場合もあります。
しかし、学歴別に初任給が違う企業も多く、例えば同じアパレル会社でも、専門知識を学んだ服飾専門学校卒より大卒の方が給与が高いことも多いです。
これから中退して専門学校に通うことを検討している人は、今の段階で入りたい企業の求人情報を検索し、大卒か専門学校どちらが自分にとって良いのか考えてみて下さい。
最終学歴とは?
総務省の定義によると、最終学歴とは「最も高い水準の教育機関を卒業した経歴」を指すので、中退した大学は最終学歴にはなりません。
大学中退後に専門学校を卒業した場合、最終学歴は専門学校卒になります。
また、大学を卒業してから専門学校を卒業した場合は、最終学歴は大卒になります。
最終学歴については、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてみてください。
3-4. 大学から専門学校へ編入できる制度は基本的にない
大学中退者や、現役大学生で専門学校への編入を考えている人の多くが、大学で取得した単位を活かして、専門学校へ編入することはできないかと考えます。
しかし、大学から専門学校への編入制度は基本的になく、一度大学を中退し、専門学校1年生として入学という流れが一般的です。
大学では、学部に関係した必修科目はありますが、基本的には幅広い学問を学ぶことを目的としているので、別の大学でもこれまでに取得した単位が認定されやすく、大学から大学への編入が可能です。
一方、専門学校では、技術を身につけるために決められた時間の専門分野の勉強が必要なので、大学での単位を認定して卒業までの期間を短くすることが容易ではありません。
大学での単位を引き継いでくれる専門学校もありますが、途中学年から編入できるほど単位認定してくれることは少ないです。
ただし、上記でもお伝えしたように、大学での単位を活かして通常より短い期間で卒業できるコースもあるので、年齢的に早く社会人になりたいという方は検討してみて下さい。
編入制度まとめ
- 大学の単位を認定してくれる専門学校もあるが、途中学年に編入できるほど単位認定してくれる専門学校はほとんどない。
- 途中学年から編入できる専門学校は少ないが、大学での単位があれば、通常より短い期間で卒業できるコースを用意している専門学校もある。
4. 大学中退後、専門学校に行くべき人の特徴
4-1. 専門学校に行かないとできない仕事がしたい人
大学中退後、「専門学校に行かないとできない仕事がしたい」人は専門学校に行くべきと言えます。
専門学校は、専門性の高い仕事に就職するために、特定の専門分野を学ぶことを目的としています。
そのため、専門学校へ進学することは、その分野への就職を決めることと言っても過言ではありません。
実際に、専門学校に通う9割以上の人は専門学校で学んだ分野に関連する企業に就職しています。※文部科学省「学校基本調査」より(平成27年度間)
また、美容師や看護師になるには専門学校を卒業しないといけませんが、医療事務など専門学校に行かなくてもなれる仕事もあります。
資格が必要な仕事でも、通信講座で資格取得できるものも多いです。
数年先の将来を決めるつもりで、
- 「本当にしたい仕事なのか」
- 「専門学校に行かないとできない仕事なのか」
- 「その仕事をしたら、どんな風にキャリアを積んでいきたいか」
- 「満足のいく収入を得られる仕事なのか」
などをしっかり考えて、専門学校への入学を検討しましょう。
4-2. 大学中退理由がネガティブではない人
大学中退理由が、
「勉強に付いていけなくて留年しそうだから」
「人間関係が上手く行かないから」
など、ネガティブな理由の場合、専門学校への入学はおすすめできません。
専門学校に進んでも、授業や実習についていけなかったり、人間関係に悩むなど同じことが起きる可能性があるからです。
大学の苦しい状況から逃げるために専門学校に通っても、また同じことが起きるだけです。
大学の苦しい状況から逃げるために専門学校へ行きたいのか、本当にやりたいことが見つかって専門学校へ行きたいのかをよく考えてみましょう。
5. 専門学校にかかる費用と学費支援制度
5-1. 専門学校卒業までにかかる費用
専門学校の学費には、「入学金」「授業料」のほかに、実習費や用具購入費がかかりますが、学校や分野、また昼間部か夜間部か、によって学費は大きく異なります。
夜間部は昼間部より、20万円~最大100万円ほど費用が安くなる学校があったり、昼間アルバイトをして学費や生活費を稼ぐことができたりと、費用を抑えたい方におすすめです。
専門学校によっては、例えば介護福祉士を目指す学校で介護施設を紹介してくれるといった、選考分野に関係するアルバイトを紹介する制度もあります。
また、夜間部は、社会人経験者など、経歴や年齢が様々な人が集まるので、大学中退者も馴染みやすい環境です。
ここからは、具体的にどのくらいの費用が必要かを見ていきましょう。
〈昼間部に入学した場合の1年目の目安の学費(※1)〉
- 入学金 18万円前後
- 授業料 70万円前後
その他の実習費など合計すると、1年目で100万円前後から100数十万円ほどかかる専門学校が多いです。
※1 平成30年度 学生・生徒納付金調査(公益社団法人 東京都専修学校各種学校協会)より
2年目以降は、入学金は必要なくなるので1年目よりも少し学費が安くなりますが、2年制専門学校の昼間部では卒業までに約200~250万円必要とされています。
決して安くはない学費ですが、一部の専門学校では、特待生として、入学試験の結果が良い人には、学費の全額または一部を免除してくれる制度もあります。
こうした特待生制度は、「医療事務」や「公務員」など、学力が必要な専門学校でよく導入されています。
5-2. 大学で借りていた奨学金を専門学校に引き継ぐことはできる?
大学中退後に専門学校に通う場合も、高額の学費がかかるので、奨学金を借りたいと考えている人は多いのではないでしょうか。
専門学校の学生の4割は、日本学生支援機構の奨学金を借りているという実態もあります。(2014年時点)
大学中退をする前に奨学金を借りていた人は、そのまま奨学金を引き継ぐことはできないので、大学に通う間に借りていた奨学金を辞退してから、再度専門学校で奨学金を申し込む必要があります。
大学中退しているからという理由で、審査が厳しくなることはないので安心して下さい。
ただし、専門学校卒業後は、大学で借りていた奨学金と専門学校で借りた奨学金の両方を返済する必要があるので、借りる前に返済額について調べておくようにしましょう。
大学で借りていた奨学金を止める方法や、専門学校を卒業するまで奨学金の返済を猶予する「在学猶予」について、以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてください。
5-3. 教育訓練給付金という国の支援制度
専門学校の学費をサポートする制度として、教育訓練給付金制度があります。
「教育訓練給付制度」とは、厚生労働省が指定した講座を受講する学生の受講料を、国が補助する制度です。
受講開始日までに通算3年以上(初めて教育訓練給付金制度を受ける人は2年以上)雇用保険に加入していたことが条件で、受講料の20%~70%が補助されます。
大学中退後に、一度社会に出たけれど、もう一度学び直したいという人は検討してみましょう。
「教育訓練給付制度」についての詳細は「厚生労働省HP:教育訓練給付制度」で確認するか、ハローワークに問い合わせましょう。
6. 大学中退者の専門学校の選び方
6-1. 専門学校の就職実績を確認する
専門学校のパンフレットやホームページには、
- その学校の卒業生がどんな企業に就職しているか
- 卒業生の就職率
が分かる「就職実績」が記載されているので、自分が就職したい企業が載っているかを確認しましょう。
ただし、専門学校の就職率には、アルバイトで働いている人も含んでいたり、実情より高く算出されていることも多いので、数字だけを見て信用しないように注意して下さい。
はじめはホームページやパンフレットで確認し、気になる学校があればオープンキャンパスに行き、
- 自分が就職したい企業に就職した卒業生はどのくらいいるのか
- 就職率はどうやって計算されているか
などを実際に聞いてみることをおすすめします。
企業から信頼のある専門学校では、毎年企業から求人が届いたり、推薦枠が用意されていることもあるため、就職活動がスムーズに進みやすいです。
行きたい企業がまだ明確に決まっていない場合は、大手企業や優良企業への就職実績が豊富な専門学校を選ぶとよいでしょう。
その専門学校を卒業した後、本当にやりたい仕事ができるのか、就職できるのかなど、確実な未来が想像できるかがポイントです。
また、学費に不安がある人は、入学金と授業料の他に必要な費用はないか、卒業までにかかる費用の確認もしておきましょう。
6-2. 在校生や講師の雰囲気、授業内容を確認する
専門学校は同じ先生と関わる時間が長いので、親切で話しやすい講師が多いか、オープンキャンパスに行って確認しましょう。
在校生の雰囲気や既卒者の割合も確認しておくと、大学中退者も馴染めるか想像しやすいです。
また、同じ分野の専門学校でも、授業数や座学がメインか実習がメインかなど、授業内容は学校によって様々です。
座学が多い学校では、実習の多い学校よりも費用が抑えられる傾向がありますが、施設の充実度や有名な講師が在籍しているかなどによっても費用に差がでてきます。
学費が安くても、設備が古すぎると、仕事を始めたときに職場の新しい機材に対応できないこともあるので、できるだけ新しいものを導入している学校がおすすめです。
また、大学中退者は、年齢的に就職が厳しくなることを予想して、早く卒業できる学校に魅力を感じるかもしれませんが、同じ分野の専門学校より早く卒業できる場合は、授業数や課題に無理があることもあります。
特に資格取得を目指して専門学校に行く人は、卒業までの時間で本当に資格取得できるのかしっかり確認しておきましょう。
7. 大学中退後に就職活動がうまくいかず、専門学校に入学した人の体験談
大学中退後に就職活動を行ったものの、内定をもらえなかったので、専門学校に入学することを決めた人の体験談をここで紹介します。
- 1. ハンドルネーム
- Nalutokyo
- 2. 就職活動をはじめたのは大学中退後何年目か?
- 大学中退後1年目
- 3. 大学中退後に採用選考に参加した企業数は何社?
- 10社
- 4. 内定をもらった企業の業界
- 内定はもらえなかった(アパレル業界)
- 5. 内定をもらった職種
- 内定はもらえなかった(販売職)
- 6. 一番多かった採用選考手順
- 面接2回、役員面接1回、SPI
- 7. 大学中退後の就職活動で心掛けていたことは何か?
- 書類選考で落ちることが多かった為、書店へ行き立ち読みで応募書類の書き方などを見て参考にしていました。また面接で落ちる理由に経験がないという理由が多かったため、派遣会社で希望業種の仕事をすることで経験を積むことをしていました。地方から上京してきて金銭面の余裕もなく、当時は早く希望する仕事に就かなければと焦っていました。結果を出すことに焦っていて周りが見えていない状況だったと思います。
- 8. 大学中退後の就職活動で困難を感じたことは何か?
- 中退後半年間は生活のため派遣会社で希望業種の短期の派遣の仕事をしつつ、飲食店でアルバイトをしていました。今のままでは仕事をすることができないと思い、半年後に一度地元に戻り、お金を貯めて専門学校に入りました。
- 9. これから就職活動をする大学中退者にアドバイスやメッセージをお願いします。
- 回り道こそ本当の近道かもしれません。当時の私は一刻も早く希望する仕事に就かなければと余裕がなく、希望する仕事に就けない日々に焦りを感じていました。当時派遣会社に在籍していた時に出向していた派遣先が大手セレクトショップでした。そこで働く社員の方は大学に通いながらダブルスクールで服飾の専門学校に通っている人もいれば、30歳まで海外でバックパッカーをしていた人もいました。どの方たちも人生の歩み方が魅力的で、自分にはその魅力が足りていないと気づいたタイミングでした。どのように自分自身に付加価値をつけていこうと考えた時に、私は専門学校に通う選択をしました。一度地元に戻り、1年間お金を貯め、2年専門学校に入り、ようやく正社員という形でアパレルの仕事に就くことができ、複数店舗を統括するSVやラグジュアリーブランドで1着200万円以上の商品を販売するなど貴重な経験ができました。当時右も左もわからない状態であれ行動し、自分らしい付加価値のつけ方を考え、時間をかけて身に着けたことが未来につながったと思います。焦らず自分の魅力を磨いてみてください。この人面白いなっていう人にチャンスはあると思います。
大学中退後すぐに就職することが難しい職種で働きたいと思っている人は、時間はかかっても、専門学校に通うことで、希望職種で働ける可能性を高めることができるでしょう。
8. 採用面接で大学中退について聞かれたときの答え方【例文あり】
大学中退後に専門学校を卒業しても、大学中退という事実はなくならないので、就職活動に悪い影響があるのではないかと心配する人は多いです。
しかし、企業は学歴より職務スキルや志望動機を重視しているので、専門学校と志望職種が関連していれば大学中退という過去はほとんど影響しません。
また、最終学歴が大学中退ではなく専門学校卒業となることで、「中退しているから仕事もすぐに辞めてしまうかもしれない」という印象も持たれにくいです。
ただし、ほとんどの就職面接では、採用判断の参考程度に「大学中退理由」を聞かれるので、答える時のポイントを3点押さえておきましょう。
- 大学では学べないこの業界に興味を持ったため、大学を中退し専門学校に入学した。
- この業界に興味を持ったきっかけ、理由
- 前向きな理由で大学を中退した/大学中退を後悔していない
これらのポイントを活かした〈大学中退理由例文〉を載せておくので、良ければ参考にして下さい。
「大学在学中、怪我で1か月間の入院をすることになりました。自分にとって初めての入院で心細かったのですが、リハビリの理学療法士の方の前向きな言葉に何度も励まされました。そのことがきっかけで、自分も困っている人や落ち込んでいる人の支えになりたいと強く思い、大学を中退し、理学療法士の専門学校に通うことに決めました。」
注意点として、大学中退後、専門学校に入学するまで1年以上期間があいている場合は、「在学中にしたいことが見つかった」という理由が通用しにくいため、以下の例文のように答え方に工夫が必要です。
〈大学中退後、専門学校に入学するまで1年以上期間があいている人の大学中退理由例文〉
「大学生の時、イベントでプロのメイクアップアーティストの方にメイクしていただく機会があり、メイクは顔だけでなく自分の気分まで変わることを知り感動しました。高校生の頃からメイクが好きでしたが、そのことがきっかけで本格的にメイクを学びたいという気持ちが大きくなりました。大学中退して専門学校に通いたいと親に相談したところ、専門学校の学費を自分で用意するなら許してくれるとのことだったので、大学を中退してから1年間、アルバイトをして学費を貯めて、専門学校に入学しました。」
「大学在学中にしていたカフェの調理のアルバイトに夢中になり、大学に通う意味が見いだせず中退しました。中退後3年間カフェのアルバイトを続けているうちに、もっと本格的に調理の勉強をしたいと思うようになり、調理師免許が取得できる専門学校に入学しました。これまでほぼ独学での調理でしたが、各食材の良さを最大限に生かす調理法など、学ぶことがたくさんあり、本当に有意義な学生生活を送ることができました。」
大学中退理由を話す中で、「この道を極めたかったから」といった前向きな思いが面接官に伝わると好印象です。
9. 大学と専門学校の違い
大学と専門学校では、様々なことに違いがあります。
特に専門学校では、専門分野の知識や技術を身に付けるために授業が行われるので、大学以上に通う目的や進路をハッキリさせておかないと途中で挫折してしまいます。
実際に専門学校の中退率は、大学中退率よりも高いです。(※1)
ここでは、大学中退後に専門学校に通いたいと考えている人に向けて大学と専門学校の違いを紹介します。
その違いを理解したうえで専門学校に進むか進まないか決めてください。
※1 出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究
9-1. 学習スタイルの違い
大学は、専門分野の知識や技術以外にも一般教養や興味のある授業を選択し、自分のライフスタイルに合わせて自由に授業を受けることができます。
しかし、講義を無断で欠席しても勉強をさぼっても注意されることが少ないため、勉強以外のことに時間を割いてしまい、気づいた時には単位をとることが難しく留年してしまう人も少なくありません。
大学では、自由度が高い反面すべて自己責任で行わなければならないことが多いです。
専門学校は、卒業後すぐにプロとして働けるように、一般教養の授業よりも専門分野の知識や技術を学ぶ授業が重点的に行われます。
大学とは違い小学校のように各クラスに担任がいて、毎日の時間割がきちんと組まれ手厚い教育を受けられることも大きな特徴です。
授業を担当する先生の多くが現場で働いていることもあり、最新のノウハウを授業の中で学ぶことができます。
大学と違って既に決められている授業をこなしていくため、自由度が低く感じたり、勉強に物足りなさを感じる人もいます。
9-2. 入学者の違い
専門学校も大学も、高校卒業直後から通う学校というイメージがあるので、大学中退後に専門学校に通うと年齢的に浮いてしまうのではないかと心配する人も多いです。
確かに高校卒業後すぐの人は多いですが、実は専門学校に入学する生徒のうち、およそ4分の1は既卒者です。
既卒者の中には、大学中退者や社会人経験のある人など、様々な経歴や職歴の人がいるので、大学中退者が浮くことは考えにくいので安心してください。
様々な経歴や年齢の人との関わりは刺激にもなり、視野を広げることにもつながります。
9-3. 修業年限の違い
大学は、医学系・獣医学系など卒業するのに6年間必要になるところもありますが、4年間で卒業できる大学が多いです。
それに比べて専門学校では、学ぶ分野やコースによって何年で卒業できるかに違いがあります。
一般的には卒業までの期間が2年制の専門学校が多いですが、昨今では身につける技術や知識の高度化により3~4年制で学ぶ学生も増えてきています。
9-4. 卒業後の進路の違い
大学では専攻した分野以外の科目の授業も選択できるため、入学してから進路を決める人も少なくないので、卒業してからの進路はかなり多様です。
しかし、専門学校では、卒業後すぐに働けるように仕事で必要になる知識や技術に特化した授業を受けるので、卒業してからの進路は入学時点でほぼ決まっています。
専門学校は関連分野への就職率が9割以上とかなり高いです。(※2)
その反面、専門学校で学んだ業界以外の就職は、難しいと考えておいたほうがよいでしょう。
入学してから後悔しないためにも、将来のこともきちんと考えてから専門学校に進むか進まないか決めることが大事です。
※2 文部科学省「学校基本調査」(平成27年度間)
10. 専門学校以外に通信制の大学という選択肢もある
大学中退後には、専門学校以外に通信制の大学を検討するのもよいかもしれません。
以下の記事で通信制大学について紹介しているので、参考にしてみてください。
11. まとめ
大学中退後の専門学校への入学は、専門職への就職が有利になったり、資格取得ができたりとメリットがたくさんあります。
昔から「手に職をつける」という言い方がありますが、専門学校で学ぶことはまさに「手に職をつける」ことです。
一方で、大学も専門学校も中退になってしまったときのリスクや、専門学校と関係の無い仕事への就職が困難なことなどデメリットもあります。
専門学校卒業後の将来をしっかり考えて、専門学校への入学を検討して下さい。
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というような質問に就職支援15年以上の経験を元にお答えします。
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岸 憲太郎
・株式会社ウェイズファクトリー代表取締役
・関西大学総合情報学部卒業
人材紹介事業と就職や転職に関してのWEBメディア事業を行う(株)ウェイズファクトリーの代表をしています。
15年以上の就職支援経験を通じて、数百名の採用担当者や求職者と情報交換をしてきました。
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