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【見本付き】大学中退者の履歴書の書き方!中退理由・志望動機・自己PR例文多数
最終更新日:2024年9月26日
大学中退者が履歴書を書く際、
- 「大学中退は履歴書に書くべき?」
- 「大学中退はどう書けばよい?」
- 「大学中退理由は書くべき?」
などの疑問がたくさん出てきます。
この記事では中退者の就職支援を15年以上行ってきた経験を元に、当社の現役キャリアアドバイザーが、大学中退者の履歴書の書き方を丁寧に解説します。
大学中退理由・志望動機・自己PRの例文や、履歴書全体の見本も載せているので、この記事を見れば履歴書のすべての欄を書くことができる完全版となっています。
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1. 大学中退歴は履歴書に書かないといけない?
1-1. 大学中退者の最終学歴は高卒
大学中退者には最終学歴が何なのか迷う人が多いので、まず大学中退者の最終学歴を確認しましょう。
大学中退者の最終学歴は「高卒」です。
総務省の定義によると、最終学歴とは「最も高い水準の教育機関を卒業した経歴」を指すので、中退をした大学は最終学歴にはなりません。
大学中退者は「最も高い水準の教育機関を卒業した経歴=高等学校卒業」となります。
また政府統計のe-Statでは、最終学歴の定義を「最終の学歴。中途退学した者については、その前の学歴である。また、在職中に上位の学歴を取得した場合には、その学歴が最終学歴となる」としています。
この定義でも大学中退者の最終学歴は高卒になります。
大学には数か月しか通わず1年生で中退した場合も、卒業間近の4年生で中退した場合も、在籍期間や学年、取得単位数に関わらず最終学歴は高卒です。
注意
高認や大検合格者が大学中退した場合、最終学歴は中学校卒業になります。公認や大検は資格として扱われるので、高校を卒業したことにはならないからです。
教育水準の高さ
最終学歴を判断するための、教育水準が高い順に学校を並べると以下のようになります。
大学中退者の最終学歴については、以下の記事でより詳しく解説しているので、参考にしてください。
大学中退者の最終学歴は高卒?履歴書に大学中退は書かなくてもよい?
1-2. 大学中退歴は履歴書に書くべき
履歴書に大学中退歴を書くと、採用選考に悪い影響が出るのではないかと恐れて、中退をなかったことにしようとする人がいます。
確かに大学中退者の最終学歴は高卒なので「中退は書かなくても大丈夫かな?」と思うかもしれません。
しかし履歴書の目的は応募者の正しい情報を知ってもらうことなので、最終学歴までではなく、就学していた事実として中退も書く必要があります。
もし大学中退を書かなければ、面接では高校卒業から就職活動までの空白期間について聞かれますが、空白期間自体をよく思わない採用担当者も多いです。
空白期間についてうまく嘘を付いても、面接が進むにつれてつじつまが合わなくなり、不信感を持たれる可能性もあります。
企業によって採用の基準は違うものの、信用できない人を採用する企業はないので、自分から信用を失うような行為はやめておくのが賢明です。
また大学中退を大学卒業と偽ることは学歴詐称に当たり、内定取り消しや解雇、減給などの処分が下される可能性もあるので絶対にやめましょう。
1-3. 大学中退を履歴書に書くと採用選考で不利になる?
ここまで大学中退歴を書くべき理由をお伝えしましたが、大学中退歴を書くと採用選考で不利になるのでしょうか。
残念ながら、大学中退者に対して「忍耐力がない」とネガティブな印象を持つ企業もあります。
しかし倍率の高い求人で書類選考があり、一定の学歴以下は落とすといった場合を除いて、大学中退者というだけで不採用になることはほとんどありません。
中退した大学の偏差値によっては、大学に入学できるだけの学力を評価される場合もあります。
面接では大学中退理由を聞かれますが、採用担当者は大学中退を責めているのではなく、大学中退に至った経緯から、応募者の考え方や人柄を知りたいと思っています。
大学中退から何を学び、それをどう活かしていくのかを前向きに伝えることができれば、不利になることはありません。
以下の記事では、面接での大学中退理由の伝え方を例文を用いて解説しているので参考にしてください。
1-4. 大学中退後に就職した人は中退歴を履歴書に書いた?
実際に大学中退後に就職した人は、大学中退の学歴を履歴書に書いたのか気になる人もいるのではないでしょうか。
そこで大学中退後に就職した7名の方に、
- 大学中退歴を隠して就職活動をしようと思ったことはあるか?
- 実際に大学中退歴を隠して就職活動を行ったことはあるか?
などを聞いてみました。
今回質問した7名の方には、隠そうと思ったことがあった人はいても、実際に大学中退歴を隠した人は一人もおらず皆正直に伝えていました。
その理由は、
- 「自分に正直でいたい」
- 「面接時に質問を受けている際に辻褄が合わなくなる危険性があった」
からだそうです。
今回アンケートに答えてくれた7名の方には「履歴書を作成する際に学歴が原因で苦労した経験と克服した方法」などについても質問して、以下の記事に体験談としてまとめて掲載しているので参考にしてみてください。
2. 大学中退者の学歴欄の書き方
ここからは大学中退者の学歴欄の書き方を紹介します。
2-1. 学歴欄記入の際の注意点
高校の学歴を記入する際は以下の点に注意してください。
- 高等学校の名称は「○○高校」と略さず「○○高等学校」と記入する
- 高等学校の学科名は、その学科が応募する仕事に関連している、またはアピールポイントになる場合に記入する
大学の学歴を記入する際は以下の点に注意してください。
- 大学の学歴は入学年月と中退年月の両方を記入する
- 大学の学部や学科は省略せずに全て記入する
- 「中退」と略さず「中途退学」と記入する
- 退学日は退学通知書や除籍通知書などに記載されている。退学届を出した日や当該学期末が退学日になることが多い。退学日がわからない場合は大学に問い合わせる
履歴書に記載する年号は、西暦(2020年など)か和暦(昭和・平成・令和など)のどちらかで統一して記入するようにしましょう。
2-2. 大学中退者の記入例
ここからは実際に書く際の記入例を見ていきましょう。
まずは一般的な4年制大学中退者の記入例です。
これ以降は大学中退のケース別の学歴欄の記入例を紹介します。
2-3. 短期大学中退者の記入例
2-4. 通信大学中退者の記入例
※ (通信教育課程)の部分については記載しておくとよいですが、省略しても問題ありません。
通信制大学も学歴として書くことが認められています。
大学名で通信制とわかる場合もありますが、例のように通信制であることを()内に記載すると丁寧です。
2-5. 大学中退予定者の記入例
大学中退予定の履歴書の書き方に決まりはありませんが「中途退学予定」と記載することで、「どうして大学在籍中に就職活動をしているのかな」という採用担当者の疑問を解消できます。
中退する日が決まっていればその日付を書き、決まっていなければ日付は記入しません。
就職が決まれば中退をする場合は「中途退学予定」を「就職が決まり次第中途退学予定」と書きます。
2-6. 大学を除籍になった人の記入例
退学届けを出さずに除籍になった人も「中途退学」と記入します。
除籍された人の就職活動については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
2-7. 浪人・留年・休学した人の記入例
浪人や留年については、履歴書に書いてもマイナス印象を与えることが多く、書かなくても学歴詐称にならないので、基本的に記載しなくてよいです。
休学についても記載してもしなくてもよいですが、留学のために休学した場合などプラスの印象を与える内容の場合は記載するとよいでしょう。
<留学のために休学をした人の記入例>
浪人や留年、休学について記載しなかった場合は、空白期間があったり、大学の在籍期間が長くなっていたりするので、その点に関して面接で確認される場合があります。
面接で質問された際に、答えられるように回答内容については事前に考えておきましょう。
2-8. 大学中退後に再入学した人の記入例
2-9. 大学中退後に編入した人の記入例
中退後に編入をした人は、大学中退を書かずに編入歴を書いても、大学中退を書いた後に編入歴を書いても、どちらでも構いません。
しかし中途退学を書くと編入したことが伝わりにくく、前向きな印象での編入学ではない誤解を与えてしまうため、例のように省略して書くことをおすすめします。
2-10. 大学中退後に専門学校を卒業した人の記入例
2-11. 高校を中退した人の記入例
高校を中退した場合は最終学歴が中卒になるので、学歴欄は中学校卒業から記入しておくとよいでしょう。
2-12. 高認や大検に合格後、大学を中退した人の記入例>
高認や大検に合格後、大学を中退した場合も、最終学歴は中卒になるので、学歴欄は中学校卒業から記入しておくとよいです。
高認や大検は基本的に資格ですので、学歴欄だけでなく、資格欄にも記載できます。
学歴欄にだけ記載することが多いですが、資格欄にも記載する場合は以下のように記載しておきましょう。
「資格欄」
2-13. 大学院修士課程中退の記入例
2-14. 大学院博士課程中退の記入例
3. 大学中退理由の学歴欄への書き方
ここまで大学中退したケース別の学歴欄の書き方について解説しました。
学歴欄を書く際に大学中退理由を書くかについて明確な決まりはないので、書いても書かなくても構いません。
書くことでよい印象を持たれそうな場合は書き、悪い印象を持たれそうな場合は書かないでおきます。
ここからは書いた方がよい中退理由と書かない方がよい中退理由について解説します。
3-1. 書いた方がよい中退理由の記入例
「病気」「経済的な理由」「介護」など、やむを得ない事情や、「留学」「就職」「進路変更」などの前向きな理由で中退した場合は書いた方がよいです。
大学中退者は「途中で投げ出す人」という印象を持たれることが多いですが、このような理由を書いておくことでマイナスイメージをカバーできます。
病気で中退した場合の記入例
病気が理由で中退した場合は、中退理由だけでなく現在は完治していることや、仕事に支障がないことも書いておくとよいでしょう。
<仕事に支障がない場合の書き方>
- 病気療養のため。現在は完治しており勤務に支障ありません。
<仕事に支障がある場合の書き方>
- ○○(病名)の療養のため。現在は通常業務に支障はありませんが、2か月に1度通院のためにお休みをいただきます)
- ○○(病名)の療養のため。現在は通常業務に差し支えありませんが、再発防止のため重い荷物を持つことができません。)
介護のために中退した場合の記入例
介護のための中退もやむを得ない事情として理解されやすいです。
介護職や年配の方と多く関わる職種を志望している場合、介護経験を評価してもらえることもあります。
介護が理由で中退した場合は、現在も介護が必要なのか、施設などに頼むことができて介護が不要になったのかなど、現状を伝える一文があると、企業側も働いている姿を想像しやすいです。
<介護のために中退した場合の、その他の中退理由の書き方>
- 祖父の介護のため。現在は施設に入所したため家庭での介護は不要
- 親の介護のため。現在は親の病気が完治しており、勤務に支障はありません
経済的な事情で中退した場合の記入例
経済的な事情での中退も、やむを得ない事情として理解してもらえることが多いです。
履歴書には端的に記入しておき、面接で経済的な事情の詳細を聞かれた際に話せるようにしておきましょう。
<経済的な事情で中退した場合の、その他の中退理由の書き方>
- 家庭の収入事情のため
- 経済的な事情のため
留学のために中退した場合の記入例
中退理由が明確かつ前向きなので悪い印象を持たれにくいです。
英語や現地で学んだ分野を活かせる職種の場合、評価される場合もあります。
履歴書には留学先の国名・学校名・期間・取得した資格なども明記しておくと、留学先でどのように頑張ったのかが伝わりやすくアピールになります。
海外の大学に在籍し、現地の学生と同様に卒業を目指す正規留学をしていた人は、以下のように記載すると印象がよいです。
就職するために中退した場合の記入例
志望している職種に学歴が必要ない場合や、実践的なスキルが求められる場合、前向きに受け取ってもらいやすい中退理由です。
ただし大卒の方が有利な職種を志望している場合、面接官が中退理由に納得できない可能性があります。
その場合は大学中退理由は書かずに面接で説明するようにしましょう。
<就職するために中退した場合の、その他の中退理由の書き方>
- 早く就職してスキルを身に着けたいため
- 社会人として就業したいと考えたため
- 社会に出て早く自立するために就職したいと考えたため
専門学校や別の大学に進路変更するために中退した場合の記入例
進路変更が理由で大学中退をして、専門学校へ入学したり別の大学に転学した場合も、学歴欄に退学理由を記載しておくとよいでしょう。
中途退学の下に専門学校へ入学などの記載があると、中退理由を書かなくても「進路変更で中退したのかな」と思ってもらえることが多いですが、書いておく方が分かりやすいです。
<進路変更するために中退した場合の、その他の中退理由の書き方>
- 研究したい分野が定まり、○○大学へ転学するため
- 転学のため
3-2. 書かない方がよい中退理由
書類選考の通過者だけが面接を受けられる企業の場合、採用担当者は書類だけでどんな人物かを想像しなければいけません。
- 授業についていけなかった
- 大学に魅力を感じなかった
- 人間関係に悩んだ
といった中退理由を書いてしまうと「忍耐力が乏しく、仕事も続かないのではないか」と思われて面接に進むことさえ難しくなります。
自分の印象が悪くなる内容を自ら書く必要はありません。
大学中退理由がネガティブな場合は、明確な中退理由を示さずに「中途退学(一身上の都合により)」と記載したり「中途退学」とだけ書きます。
中退理由は履歴書に記入してもしなくても、必ず面接で大学中退理由について質問をされるので、前向きな中退理由を話せるように準備しておきましょう。
面接での大学中退理由の伝え方については、以下の記事で解説しているので参考にしてください。
4. 大学中退者は履歴書の添削を就職エージェントでしてもらおう!
履歴書で学歴や志望動機、自己PRなどをうまく伝えられず、書類選考で落とされる大学中退者は少なくありません。
そのようなことを避けるためには、就職エージェントを利用して履歴書の添削を受けるとよいでしょう。
就職エージェントでは、大学中退が不利になりにくい履歴書の作成方法を個別の事情に合わせて教えてくれます。
また大学中退のマイナスイメージを挽回するための志望動機や自己PRの書き方を教えてくれたり、面接対策もしてもらえます。
このような充実した就職支援を受けられるので、一人で就職活動を行うよりも内定をもらえる可能性が高くなるため、利用者の就職率が80%を超える就職エージェントが多いです。
以下の記事では無料で利用できる、大学中退者におすすめの就職エージェントを紹介しているので、ぜひ活用してみてください。
今現在、紹介している就職エージェントは全てのサービスをオンラインで受けられます。
5. 【見本付き】大学中退者の履歴書の書き方
ここまで大学中退の学歴欄や中退理由の書き方について解説しました。
ここからは大学中退者の履歴書全体の書き方を、履歴書の見本に沿って詳しく解説していきます。
志望動機や職歴欄、自己PRの例文も載せているので、参考にしながら書いてみてください。
5-1. 大学中退者の履歴書作成のポイント
- PR欄や志望動機の欄が大きい履歴書を選ぶ
- 大学中退者は職務経験が無いので、熱意や性格を伝えるためにPRの欄や志望動機の欄が大きい履歴書を選ぶとよいです。
- 履歴書は手書きでもパソコンでもOK
-
履歴書をパソコンで作成するのか、手書きするのかについては、書かれている内容が重視されるため、どちらを選んでも問題ないケースが増えています。
企業から指示がある場合を除いて、どちらで作成しても合否に影響しません。 - 誤字脱字をなくし、丁寧に記入する
-
履歴書を手書きで書く場合、続け字で書かずに、一画一画を離して書く「楷書体」を使います。
消えるボールペン、鉛筆、万年筆は使わず、黒のボールペンで丁寧に記入します。
手書きの場合もパソコンの場合も誤字脱字がないか確認します。
万が一間違えても修正テープや二重線は使用せず新しい用紙に書き直します。
5-2. 履歴書左側「日付」「氏名」「住所」「学歴」「職歴」欄の記入例
- 「日付欄」「氏名欄」の記入の仕方
-
日付欄には、応募先の企業に提出する日を記入します。
面接時に持参する場合は面接日、郵送する場合はポストの投函日、メールで送る場合は送付日を記入します。
氏名欄の上にはふりがなを記入しますが、「ふりがな」と書かれているならひらがなで、「フリガナ」と書かれているのならカタカナで記入します。
- 「証明写真」の記入の仕方
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証明写真欄には裏に名前を記入した写真を貼ります。
サイズは「縦40㎜」×「横30㎜」のサイズが一般的ですが、「縦36~40㎜」×「横24~30㎜」の間であれば問題ありません。
証明写真用のプランのある写真屋では、就職活動向けのメイクやヘアセットをしてくれたり、色むらや肌荒れを補正してくれるお店が多いので、自動証明写真機より写真屋で撮るのが望ましいです。
いずれの場合もスーツを着用し髪の毛が目や耳にかからないヘアスタイルで撮影します。 - 「住所欄」の記入の仕方
-
住所は都道府県から何丁目、何番地、何号、建物名まで略さず記入します。
採用に関する電話がかかってくるので、電話番号は一番繋がりやすい番号を記載しておきます。
家の電話番号がない場合は空欄にしておき、携帯電話番号だけ記入します。 - 「学歴欄」の記入の仕方
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学歴欄の書き方については、この記事の
- 見出し2:大学中退者の学歴欄の書き方
- 見出し3:中退理由別の大学退学理由の書き方
- 「職歴欄」の記入の仕方
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職歴は社員として働いた経験を記入するので、大学中退者は基本的に「なし」と記入します。
アルバイト経験に関しては、書いても書かなくても構いませんが、以下のような場合は記入をおすすめします。- 大学中退後の空白期間にアルバイトをしていた場合
- 応募職種と関係のあるアルバイトをしていた場合
- 面接でPRしたいアルバイト経験がある場合
アルバイトの職歴は、高額の給料をもらい厚生年金に加入していた場合を除いて他社が知ることはほとんどできないので、アピールになりそうなアルバイト経験だけを選んで記入しておくとよいでしょう。
<大学中退後のアルバイトの記入例>
学歴と職歴を同じ欄に記入する形式の履歴書を利用する場合は、まず学歴を記入して、次の行を空白にします。
そして、空白行の次の行に「職歴」と書いて、その次の行からアルバイトの職歴を記入します。
職歴を書き終わったら、次の行に右詰めで「以上」と書きます。
また大学中退後のアルバイト期間が長い人は、「なぜ正社員ではなくアルバイトをずっと続けていたのか」と疑問に思われることが多いので、以下のような一文をアルバイトの職歴の下に記載しておくとよいです。
「○○の資格を取得するためにアルバイトと並行して勉強を続けていましたが、長くお付き合いしている人との将来を考えた結果、資格取得を諦め正社員として働くことを決めました。」
<大学中退後のアルバイト期間が長い人の記入例>
5-3. 履歴書右側「免許・資格」「趣味・特技」「志望動機」「自己PR」欄の記入例
- 「免許、資格欄」の記入の仕方
-
免許、資格欄には、取得年月日と、取得した免許名、資格名を略さずに正式名称で記入します。
取得者数が多い「普通自動車運転免許」は、営業職やドライバー職など、さまざまな仕事で必要とされるので、所持している場合は忘れずに記入しましょう。
勉強中の資格がある場合、記入することで仕事に向けて努力していることをアピールできます。
履歴書の見本のように記載してもよいですし、以下のように記載することもできます。
<試験日がきまっている場合>
○○(資格名) 〇年〇月の取得を目指し勉強中
<試験日が決まっていない場合>
〇年〇月より○○の資格取得に向けて勉強中
勉強中の資格についは取得年月日は空欄のままにし、資格名の欄に全て記入します。
資格を何も持っていない人や保有資格が少ない人は「評価が下がってしまうのではないか」と不安に思うかもしれません。
しかし仕事に関係する資格や取得が難しい資格でない限り、資格によって特別評価が上がることはありません。
そもそも社会人未経験者を歓迎している企業は、一から育てようと考えているので、資格が無くてもあまり気にする必要はありません。
関連記事 - 「趣味、特技欄」の記入の仕方
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趣味、特技欄の内容が採用選考に大きく影響することはありませんが、面接で話題に上がることが多いので、一つは記載しておきましょう。
基本的にどのような趣味でもかまいませんが、端的に前向きなエピソードを加えると応募者の人柄が伝わりやすいです。
例)趣味:料理
高校生の頃から毎朝自分でお弁当を作っています。特技:早起き
このようにエピソードを書いておくと、「誠実に元気に働いてくれそうだな」とよい印象を持ってもらえたり、話題も広がりやすいです。
中学校のバレー部の早朝練習で身に着けました。中学生の頃から遅刻をしたことがありません。 - 「志望動機欄」の記入の仕方
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履歴書の志望動機欄には、「なぜその企業を志望したのか」について記入します。
志望動機欄を記入する際には、1社1社企業研究をしてから、志望動機を考えるようにしましょう。
企業研究をしなくてもうまく書けるという人もいますが、企業研究をしている人の履歴書と比べると志望度が弱く見え、評価が低くなることが多いです。
志望動機は「風通しのよい社風に惹かれたから」といった他の企業でも通用するような内容ではなく、- その企業だけの強みや特徴を把握し、競合他社ではなくその企業だからこそ入社したいという思いが伝わる内容
- 入社後にしたいことを具体的に書いた内容
- 自身の経験や性格がその企業でどう活かすことができるかを書いた内容
以下に職種別の志望動機の例を掲載します。
<営業職の志望動機>私は調理器具の提供を通じて、忙しい人が楽しく料理をするお手伝いがしたいと思い、貴社を志望しました。学生時代の一人暮らしをきっかけに料理が好きになったのですが、忙しい時は料理を面倒に感じることもありました。そのような時、貴社の調理器具は、使用者目線のアイディアと工夫で料理の手間を少なくしてくれるので、面倒な時に料理をする原動力となりました。貴社にしかない発想や、できるだけ価格を抑える企業努力に感銘を受け、貴社の製品の素晴らしさをもっとたくさんの人に知ってもらいたいと営業職を希望しています。
<事務職の志望動機>
入社後は、アパレル販売のアルバイトで身に着けた「相手の気持ちを聞き出す力」を活かし、取引先の要望を聞き出します。そして、一つ一つの取引先に合った提案のできる、顧客満足度では負けない営業マンになりたいと考えています。私が事務職を希望した理由は、高校生の頃から5年間アルバイトをしていたパン屋で、経理の一部を任されてた経験から、数字を正確に管理する楽しさと、事務職は一緒に働く社員の手助けになることを学んだからです。
<ITエンジニアの志望動機>
私がアルバイトを始めた頃は、店長がパソコンが苦手だっため全てが手書きで効率が良くなく、経費も合わないことが多かったです。そこで私は、パソコンが苦手な店長もひと目で支出が分かる出納帳をExcelで作成しました。結果、分からない経費がなくなり、計算に時間を割いていた店長の勤務時間を短くすることもできました。 貴社の商品は、食品会社の中でもユーモアが溢れていて、見ても食べても楽しくなります。以前新聞のインタビューで、そのような商品を開発するには社員の心のゆとりが大切だと社長が仰っていて、大変感銘を受けました。入社後は、事務職としてのスキルを高め、一緒に働く社員が余裕を持って働けるよう努めます。私が御社を志望した理由は、多くの人が活用するスマートフォンのアプリ開発に携わり、日々の生活をさらに快適にできるお手伝いがしたいと思ったからです。始めはゲームが主流だったアプリですが、現在はネットショッピングや美容院予約、レシピ動画や漫画など、その市場は多岐にわたっています。このように数えきれないアプリがある中で、私が感銘を受けたのが貴社のダイエットサポートアプリです。無料にも関わらず、食事のカロリー計算や消費カロリーの計算など、他のダイエットアプリとは一線を画したサービスの良さで、私自身5キロのダイエットに成功しました。
私も人の生活をより豊かにするようなアプリが作成したいと思い、独学ですが3つアプリを作成するなど、パソコンスキルには自信があります。入社後は、常に上を行くアプリを作成するために、よりスキルの向上に努めます。 - 「自己PR欄」の記入の仕方
-
自己PR欄には、企業に求められることで、他の欄に書かなかった「技術や知識」「経験したこと」などを書きましょう。
仕事経験のない人が、企業から求められるもので、他の欄に書けないものには、「○○力」という言葉で表されるものが多いです。- 「コミュニケーション力」
- 「忍耐力」
- 「継続力」
- 「リーダーシップ」
自己PRの書き方に決まりはありませんが、どのように書けばよいか分からない人は以下の順で書くと伝わりやすいです。
- 「私の強みは○○力です」
- 理由となるエピソード
- 仕事にどう活かせるか
<コミュニケーション能力をアピールする場合の例文>私の強みは、相手の気持ちを引き出し、相手が求めていること以上のものを提供できるコミュニケーション能力があるところです。学生時代、アパレル販売のアルバイトをしていたとき、リピーターのお客様が次々とポイント還元率の高いネット通販に流れていくという事態が起きました。そこで、店頭で買うことにポイント以上の付加価値を提供するにはどうすれば良いかを考えて、こちらから商品を説明するだけではなく、お客様の求めていることを引き出す努力をしました。初めは上手く引き出すことが難しかったのですが、そのような接客を3年間続けた結果、お客様から感謝の手紙をいただいたり、リピーターを20名増やすこともできました。貴社に入社後も、社内外を問わず相手が求めていることを引き出し、要望以上のものを提供していきたいです。
<忍耐力をアピールする場合の例文>私は、先の見えない困難な状況でも努力し続ける忍耐力があります。 高校ではバレー部に所属していたのですが、3年間毎朝欠かさずに自主練習に励みました。努力が報われず、試合のメンバーに選ばれなかったり、 試合に出ても練習の成果がでなかったときは自主練習はもう辞めようかなとも思いました。しかし、自主練習に何が足りなかったのかを考え、練習内容を調整しながら継続したところ、3年生からは全試合で40人中6人しかなれないレギュラーに選ばれるほど上達しました。 このような経験から、高い壁ほど乗り越えたときの達成感が大きいことを学んだので、仕事でも日々努力を積み重ねて困難に立ち向かっていきたいと考えています。
<継続力をアピールする場合の例文>私の強みは、やると決めたら最後までやり遂げる継続力があるところです。中学1年生の時に、英語を話せるようになりたいと思い、毎日英語のCDを聞くとルールを決めてから、今日まで9年間毎日欠かさず行ってきました。 その結果、中学2年生で英検準二級、高校1年で英検2級に合格することができました。 現在はビジネスで役立つレベルの英語が使えるよう英検準1級を目指して勉強しています。 入社後は英語以外にも勉強しないといけないことばかりだと思いますが、コツコツと継続し結果を出した経験を活かし、日々着実にステップアップしていきたいです。
<リーダーシップをアピールする場合の例文>私の強みは、チームの士気を上げるリーダーシップがあるところです。高校時代ソフトテニス部の部長を任された時、自分なりにどのようなリーダーならついていきたいと思えるかを考えました。そして、何事にも一生懸命に取り組む姿を見せること、悩んでいる仲間を見かけたら率先して声をかけることを意識しました。その結果、例年1人以上やめていた部活でしたが、私が部長を務めた年は誰一人辞めることなく、みんなで支えあえるチームになりました。チームワークが良くなると、自然と地区の大会で優勝するなど結果も付いてくるようになりました。事務職は未経験なので、入社後は先輩方に教えていただくことばかりだと思いますが、どのような立場でも相手のために自分ができることを考え、社内外の人が効率よく仕事ができるよう精進していきたいと考えています。
- 「本人希望欄」の記入の仕方
-
本人希望欄には、
- 希望勤務地
- 希望勤務時間
- 勤務開始可能日
記入する場合は、以下のように理由も一緒に記載します。
「通院のため、月に一度平日休みを頂きたいです。」
とくに条件がない場合は空欄にはせず、「貴社の規定に従います。」
と記入します。
大学中退者は即戦力になるキャリアがないので、給与や待遇面に関しては書かないほうが無難です。
6. 大学中退者が職務経歴書を求められた場合どうする?
ここまで大学中退者の履歴書の書き方について詳しく解説しました。
ここからは大学中退者が職務経歴書を求められた場合どうすればよいのか解説します。
6-1. 大学中退者も職務経歴書を求められたら提出する
大学中退者は中途採用に応募することが多いので、他の転職者と同様に職務経歴書を求められる場合があります。
職務経歴書は、これまでしてきた仕事内容や実績、培ったスキル等を伝えるための書類です。
一般的に社員としての経験を書くので、社員経験のない大学中退者は提出しなくてよいのかなと思うかもしれません。
しかし他の応募者と差が開いてしまうので、職務経歴書を求められたら必ず提出するようにしましょう。
6-2. 大学中退者はアルバイト経験を職務経歴書に書く
アルバイト経験のある大学中退者は、職務経歴書にアルバイト経験を記入しましょう。
大学在学中にしていたものでも、中退後にしていたものでも構いません。
アルバイトとして働いていたことを明確に記入しておくことが大切です。
メールなどで書類を提出する際には「正社員経験がないので、職務経歴書にはアルバイト経験を書かせていただきました。」とひとこと添えると好印象です。
例文など詳しい書き方は以下で解説しているので、参考にしてみてください。
6-3. アルバイト経験のない大学中退者は自己PR書として提出する
アルバイト経験がない大学中退者は「職歴なし」とだけ記入して提出することもできますが、職務経歴書のタイトルを「自己PR書」と変えて提出する方法もあります。
「自己PR書」とは、履歴書に書ききれなかった自分の長所や性格を知ってもらうための書類で、提出することで企業に熱意をアピールできます。
企業には念のため電話で「職歴がないため自己PR書として提出させていただいてもよろしいでしょうか。」と確認を取っておくと、スムーズに自己PR書を受け取ってもらえます。
以下に企業に評価されやすい自己PR内容の例を3つ挙げておくので、自分に当てはまるエピソードがないか考えてみてください。
- 資格取得のために頑張った経験
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取得した資格でも、取得予定の資格でも構いません。
応募職種に関係のある資格であればより評価されます。 - 部活動で頑張った経験
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部活動で優秀な成績を残したエピソードや、自主練習を毎日行ったエピソードなども自己PRとして記入できます。
また多くの企業がのちにリーダーとして人をまとめられる人材を求めているため、キャプテンなど人をまとめる経験をしていた場合、特に評価されやすい傾向があります。 - PCスキル
-
資格があれば尚よいですが、資格がない場合もPCスキルがある人は具体的に記入しましょう。
希望職種がパソコンを使う仕事であれば評価されやすいです。
どのような内容を自己PR書に記載する場合でも、
- 1. 私の長所はこんなところです/私はこんなことができます
- 2. 1を裏付けするエピソード
- 3. 御社でこんな風に役に立ちます/御社でこんな風にキャリアを積みたいです
というのが基本的な流れです。
自己PR書も書き方に決まりがないので、自己PRの他に志望動機や大学中退理由など、採用担当者に知っておいて欲しいことを書いてもよいです。
また必要書類が履歴書だけの場合でも、熱意をアピールするために自己PR書を作成することもできます。
自己PR書の書き方についても以下の記事で見本を示しながら詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
7. まとめ
履歴書は書類選考だけで利用されるわけではなく、面接中も履歴書は見られています。
面接後に面接での評価結果が書かれた書類が加えられながら、1次、2次、最終と次々に面接官の手を履歴書が渡っていきます。
履歴書は、就職活動の最初から最後まで関係する書類なので、履歴書の内容はよく考えて記入しておかなければなりません。
マニュアル通りの履歴書を作る必要はありませんが、個性を出しながらも守るべきところは守っていくことで、よい履歴書ができ上がります。
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